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(公社)全国ビルメンテナンス協会 平成26年度定時総会《質疑応答集》

公益社団法人全国ビルメンテナンス協会では、協会事業について各都道府県協会を通じて会員の皆様方に更にご理解いただくために、平成26年度定時総会時に寄せられた質疑を基に、初の試みとして「質疑応答集」を作成しました。要点だけを絞ってよりわかりやすくまとめていますので、ご一読ください。

*「質疑応答集」はこちら⇒

ビルの省エネ指南書(31)

照明のチューニングポイント〔其の2〕

東洋ビル管理株式会社
省エネルギー技術研究室
室長 中村 聡

照明のチューニングポイント(2

5、吹き抜けブラケット

写真-1はエントランスにある1階から2階までの吹き抜けブラケット×3灯である。

飾りの照明ではあるが1階部分にはこの照明しかないので消灯させるわけにはいかない。

点灯時間が10時間/日、300日/年程度はあるので節電効果は高いのだが、口金E17サイズのLEDランプは価格が高く、回収に3年近くもかかってしまう。現在の価格では、年間で50%の点灯時間がなければLEDランプへの交換は難しいようだ。

 

写真-1 吹き抜けブラケット

このブラケットには60W型54W/110Vのミニクリプトン電球(クリアー)が1灯、横向きに入っている。LEDランプは横向きに光を出す器具には不向きな光源でもあるので、写真-2のような電球形蛍光ランプに換えることにした。

消費電力はLEDランプも電球形蛍光ランプも大差がないので、無理をして高価なLEDランプに交換しなくても、節電効果は同じである。

6、電球形蛍光ランプ

この電球形蛍光ランプには60W型と40W型があったが、それほど照度が要求される場所でもないので、若干暗くなるのを覚悟のうえで試験的に40W型に換えてみた。

実は写真-1の上二つが40W型蛍光ランプで、一番下だけが60W型ミニクリプトン電球である。

 

写真-2 電球形蛍光ランプ

比較のために2個だけ交換したのだが、実際に見ても明るさも色合いも区別ができないほどだ。

60W型ミニクリプトン電球ではあっても110Vタイプなので100Vタイプよりも暗くなる事を考えてもこれだけ区別がつかないことは意外であった。

7、現在でベストの選択を

単純に60W型が付いているから60W型に換えるというのではなく、まず1個だけ交換して比較してみることが大切だ。W数を落としても誰も気が付かなければ問題がないということなので、それから徐々に全てを交換していけばよい。

40W型蛍光ランプは7Wなので4か月程度で回収が可能だ。寿命はLEDランプの40,000時間に対して1/4の10,000時間しかないが、価格が1/8なので回収効率も良い。球交換の手間はかかるが、ミニクリプトン電球の寿命は110Vタイプで2,000時間なので、現在の1/5の手間しかかからないと思えばよい。

LEDランプの寿命が40,000時間といっても確かめたわけではないので信用はできないが、ミニクリプトン球や電球形蛍光ランプの寿命ならばある程度は信用できるだろう。

この蛍光管が10,000時間点灯した頃には、LEDランプの価格も下がっていることだろう。消費電力も下がっているはずだ。明るさもさらに明るい製品が出ているはずだ。その時にまたLEDランプへの交換を検討すればよい。

ビルの省エネ指南書(30)

照明のチューニングポイント〔其の1〕

東洋ビル管理株式会社
省エネルギー技術研究室
室長 中村 聡

照明のチューニングポイント(1

業種にかかわらず最も多くのビルでおこなった省エネ対策が照明関連だろう。簡単にいえば照明の場合は消すか器具を交換するしかないので分かりやすい。省エネチューニングをするといっても、照明器具の取り付け位置や器具自体を何度も変更するわけにはいかないので、点灯時間をいろいろと変えてみるか消灯個所を増やすぐらいである。

次に照明対策について考えてみたい。

1、消灯率と来客率

近所の食品スーパーに立ち寄ると、照明の間引きで店内が薄暗く、この店は余程経営が苦しいのだなと思ったことがある。その時はまさか節電のためだとは思いもしなかったのだ。

40Wの蛍光管を100本消しても4kWにしかならない。電気代を平均単価で計算しても1時間で60円程度であろう。

しかし店内は100本も消すとかなり暗くなってしまうし、100本も消せる食品スーパーは、かなり大きな店舗である。

消灯率と来客率も無縁ではないだろう。消灯率を高くすれば来客率が下がってくるだろうことは想像できる。実験データはないが、半分消灯しても来客数が以前と全く変わらないとは思えない。必ず来客数が減り、売上げは下がるはずだ。

勇気のあるスーパーは消灯率を10%ずつ増やしていき、来客率がどのように変化するのか、最後は全消灯状態まで実験してほしい。興味のあるデータが集まるとは思うが、実施は不可能であろう。現実的に30%の消灯も難しいかもしれない。

2、消灯場所

40W蛍光管100本の消灯で僅か60円/hを節約してもお客が一人減れば差引マイナスであろう。

お客が減れば商品の回転も悪くなる。悪くなれば商品が古くなる。古くなるから陳列数を減らす。

薄暗くて陳列商品の少ないスーパーに誰が行くだろうか。店内を暗くする消灯とは、悪循環の始まりなのである。

食品スーパーは出入口側が一面ガラス張りの店が多い。コンビニの場合もそうだ。しかしどうせ消灯をするならば、外光の入らない店の奥ではなく、外光が入るガラス面近くを一列全て消灯したほうがお客の理解も得られやすい。店の奥では一列全てを消灯する訳にはいかないので、飛びとびの消灯となるが、これは見た目が悪い。暗いので上を見ると蛍光管を取り外した器具が目に入るのだから当然だ。しかしガラス面近くの一列全てを消灯すれば、節電のためだと一目で分かる。外光が入る場所ならば照明が無くても気にならないし、このような場所には商品自体がそれほど並んでいないので、多少暗くても不便は感じない。ただし外が暗くなって来ると点灯させることを忘れてはならない。

3、装飾照明

照明にも照度を確保するための照明と、飾りの照明がある。外から見えるガラス面近くにこのような大して役にも立たない照明が設置されているスーパーもある。店内の柱や壁にも飾りの照明が見受けられる。このような店内の照度に殆ど寄与しない照明ならば、消灯していても違和感はない。

これが電球ならばW数の小さなものに換えるだけでもよい。飾りの照明なので点灯さえしていれば、明るさがどうのというお客はいないであろう。

4、LED

最近はLED照明がよく使われるようになってきた。次々に改良されたLED照明が出て来るので、換え時が難しいが、照明は発熱も多いので、冷房主体の食品スーパーには消費電力の少ないLED照明は最適だろう。

問題は生鮮食料品が並ぶ場所にあるスポット照明である。これらにはハロゲン系統の電球が使われることが多いが、これらの電球もいずれLEDに置き換わるだろう。電球の明かりにこだわる人もいるが、電球なので口金サイズさえ合えば簡単に交換することもできる。今すぐ全てを同時に交換する必要はないが、1か所だけでもLED電球に交換して、今後の計画を立ててみるべきだろう。

電球の明かりにこだわることは止めたほうがよい。

ビルの省エネ指南書(29)

空調機のチューニングポイント〔其の11〕

東洋ビル管理株式会社
省エネルギー技術研究室
室長 中村 聡

空調のチューニングポイント

不快指数冷房(6

23、省エネと快適性の両立とは 

不快指数を基準とした冷房を行えば、温度を下げてもよいと思っているかもしれないが、不快指数が低いのに、さらに温度を下げる必要はない。不快指数冷房はさらに快適にするためにあるものではなく、現在が快適なビルならば、その分のエネルギーを省エネのほうに振り向けた方がよいだろう。

不快指数冷房は快適なビルをさらに快適にするためにあるのではなく、もっと温度を上げたいが、これ以上室温を上げると室温が29℃や30℃になり、室温を上げたくても上げることができないというビルのためにあるのだ。

室温を30℃にできなくても、それと同等以上の省エネ効果があり、それよりも不快指数が下がると考えればどうだろうか。省エネと快適性が両立できているはずだ。

24、不快指数と省エネ 

室温を高くすれば省エネになるものではないのと同じように、不快指数も高ければ省エネになるものでもない。省エネになるのは室内のエンタルピが現在よりも高くなったときである。

それならば、同じエンタルピで不快指数を低くした冷房をするほうがよいに決まっている。

グラフ-2で不快指数とエンタルピの関係を説明する。

実線は不快指数線で、不快指数73から77までの各線である。

破線は30℃40%を基準としたエンタルピ57.25 kJ/㎏を表すエンタルピ線である。

破線上は同じエンタルピなのであるから、同じエンタルピでもグラフ左上の不快指数77の場合もあれば、グラフ右下の不快指数74の場合もあることになる。

同じ量のエネルギーを使って冷房をするならば、不快指数77よりも不快指数74のほうがよいと誰でもが思うだろう。

グラフ-2 不快指数と省エネ

室温で考えれば、同じエネルギーを使って室温が30℃の場合と26℃の場合はどちらがよいかと云うのと同じなのである。

エンタルピ線の右上側はエンタルピが57.25 kJ/㎏よりも高くなる、省エネゾーンであり、左下側はエンタルピが57.25 kJ/㎏よりも低くなる、増エネゾーンである。

30℃40%と26℃65%の不快指数を比較すれば、不快指数が高い方が増エネになり、不快指数が低い方が省エネになるという、逆転現象が起きることがあり得ると分かるだろう。

これならば不快指数が低くて省エネになるほうが良いに決まっている。

25、目指す温湿度

グラフ-3にある①の室内温湿度26℃45%で不快指数72.5、エンタルピ50.17 kJ/㎏で冷房しているビルは多いのではないだろうか。このようなビルが省エネを行うために室内温度を上げるにしても、②の29℃45%で不快指数76.3、エンタルピ57.94 kJ/㎏にできるだろうか。

温度だけを上げて省エネを行おうとしても、3℃上げることは難しいだろう。

③の26℃59%で不快指数74.1、エンタルピ57.79kJ/㎏ならばどうだろうか。②と同等の冷房エネルギーであるが、これならば実行可能だろう。無理をして室温を上げ不快指数76.3にするよりは、この方が現実的である。

グラフ-3 不快指数冷房を目指す方向

②も③もエンタルピは殆ど同じなのに、①の位置から上を目指すか、右横を目指すかで大きな違いとなるのだ。

26、エンタルピ線上にある2点の比較

②と③、この二つの点を比較すると、29℃45%はエンタルピ57.94 kJ/㎏、26℃59%はエンタルピ57.79kJ/㎏、殆ど同じエンタルピである。

グラフ-3をみればこの二点は、基準となるエンタルピ線上にある。このエンタルピ線上はどの位置でも同じエンタルピになるので、冷房による冷熱使用量は同じである。

エンタルピ線は不快指数線とは角度が違うが、不快指数線が平行になるのと同様に、数値の違うエンタルピ線どうしは平行になるので、目指すエンタルピがあれば、グラフ-3のエンタルピ線と平行になるように破線を追加すればよい。

27℃63%ならば不快指数76でエンタルピ63.12 kJ/㎏である。これならば29℃45%で冷房するよりも不快指数が低く、エンタルピが高いので、快適性と省エネの両立ができる。

27、目指す方向

皆様のビルはこのグラフ-3ではどの位置なのか、印をつけていただきたい。

そして、少しでも省エネを目指すならば、グラフ-3の現在の位置から真上を目指して温度を上げるのではなく、室温が28℃ならば真横を、28℃以下ならば28℃を越さない範囲で右上を目指せばよい。

温度と湿度の両方が低いビルならば、エンタルピ線と直角方向に右上を目指していけば、効率のよい不快指数冷房ができるだろう。

温度を上げることができないビルでも、湿度が50%以下のビルは多いだろう。このようなビルならば湿度だけをあげる余裕があるので、温度を上げる代わりに真横を目指していけばよい。

不快指数冷房はこのように湿度を上げることを基本として、室内のエンタルピを上げながら不快指数をできるだけ維持するテクニックであり、現在よりも快適性を目指すものではない。

28、温度と湿度の正確性

モニター画面で各室内センサーの温湿度を見ることができるビルもあるが、壁面のセンサーは壁の温度の影響で、夏は高めに冬は低めに表示されることがある。当然に温度との相対湿度である湿度表示も当てにはならないので、モニター画面の温湿度を100%信じてはならない。

私自身、デジタル式の温度計や温湿度計を6台使っているが、どれひとつとして同じ温度ではなく、温度が比較的近い値を示している温湿度計であっても湿度が10%も違っていたりする。

夏は高めに出ていた温度が冬になると低めに出るなどの逆転もあるから、どの温湿度計を信じてよいのか分からなくなる。

空気環境測定で使っている測定機器も感度が悪く、正確な温湿度を表示するまでには時間がかかるので、短時間で測定した場合などの数値は信頼性に欠ける。アスマン通風乾湿計も温度が安定するには時間がかかり、湿球のガーゼの湿り具合でも湿球温度が変わってくることを経験した方は多いだろう。

どのような温湿度計を信じればよいのかを経験的に言わせていただくならば、感度が良いものがよいだろう。感度の悪い温湿度計ほど、体感的でも分かるほどの誤差があるからだ。

1台の温湿度計を決めて、その温湿度を基準に不快指数冷房をおこなうことを推奨する。

ビルの省エネ指南書(28)

空調機のチューニングポイント〔其の10〕

東洋ビル管理株式会社
省エネルギー技術研究室
室長 中村 聡

空調のチューニングポイント

不快指数冷房(5

16、湿度のコントロール

冷房とは温度を下げるものなのか、空気のエネルギーを下げるものなのかを考えたときに、現在の空調システムは温度を基準で作動しているために、冷房とは温度を下げるものであり、湿度までコントロールできるのは恒温恒湿などの特殊な部屋だけである。それならば現在の空調システムのまま、湿度をコントロールするにはどのような方法があるのだろうか。

湿度のコントロールには次の方法がある。

(1)加湿をして湿度を上げる

(2)除湿をして湿度を下げる

(3)除湿をしないようにして湿度を維持する。

このうちの(1)は暖房時が主であり、(2)は冷房時の結果として行なわれていることである。

(3)は聞いたこともない湿度のコントロールだろう。夏季に出来るだけ除湿をしない冷房をするための湿度コントロールなのである。

湿度をできるだけ下げずに冷房ができたときに初めて不快指数冷房が可能となるので、この、(3)の方法で湿度をコントロールできるようにならなければならない。

17、冷房時の加湿

室内の湿度が低いときに室内湿度高くするには加湿という方法がある。ビルの空調機ならば加湿器が備えられているだろう。しかし、いくら湿度を上げるためとはいえ、真夏の冷房時に加湿は行わないだろう。外気湿度の高い夏季は空調機の加湿器で加湿しようとしても、水の蒸発効率が悪く、蒸発しなかった水はそのまま排水されてしまうために、無駄な水となってしまう。

むしろ空調機で加湿をするよりも、冷風扇を室内で使って加湿をしたほうが効果的である。

冷風扇ならば水を循環させて使うために、蒸発しなかった水は蒸発するまで何度でも使うことができるので、無駄な水は一滴もないからだ。

冷房で室内が乾燥しているならば、水もよく蒸発して、気化熱により温度を下げる効果も期待できるだろう。

18、(3)の湿度コントロール

夏季に室内湿度を高く保つには、前述の加湿器や冷風扇を用いる方法があるが、できるだけ除湿量を少なくするという方法もある。

外気の湿度が高いのだから、除湿したり加湿したりするのではなく、除湿しなければ室内の湿度が高く維持できるはずだ。

ビルでは空調機を使ってのセントラル方式や各種エアコンを使っての局所式で冷房をおこなっている。

水を冷媒としている空調機と、ガスを冷媒として使うエアコンでは冷媒の温度が違ってくるので、空調機とエアコンに分けて、湿度のコントロール方法を考えてみたい。

19、空調機での(3)の湿度コントロール

空調機の場合は循環する冷水温度に余裕をなくすことが一番である。

冷水出口温度をできるだけ高くすれば、自然と除湿量が減ってくるので分かりやすい。しかしあまり冷水出口温度を高くしすぎると、冷房条件の悪い空調区画の冷房に支障が出てくることがある。配管が熱源機械室から系統別に分かれていれば、距離的に遠くにある系統の空調機に冷水が流れ難くなるからだ。

配管方式がダイレクトリターン方式かリバースリターン方式かでも違ってくる。

リバースリターン方式であれば同一系統の空調機に流れる冷水量は等しいのだが、ダイレクトリターン方式の場合は二次ポンプの往ヘッダから近い空調機ほど水が流れやすいので、距離的に遠くにある空調機には冷水が流れ難くなる。

ダイレクトリターン方式で距離的に遠くにある系統の最上階の空調機が最も冷房条件の悪い空調区画となるだろう。最上階には熱が上昇しやすく、屋上からの熱の影響もあるので、冷房条件としては最悪だ。この区画の空調機を基準として冷水温度と流量を決めていけばよいだろう。

20、エアコンでの(3)の湿度コントロール

エアコンの場合はガスを冷媒として冷房しているので、冷水のように温度を変えることができない。ガスの温度は冷水よりも温度が低いので除湿量が増えることは仕方がなく、不快指数冷房は無理だと思われるだろう。

ここでコンピューター室の実例を紹介したい。

コンピューター室はパッケージエアコンで冷房をおこなっている。室温は22℃~24℃の場合が多い。真夏にこれだけ冷やせばさぞかし除湿量が多いと思われるかもしれないが、多くても1秒に1滴程度のドレンがある程度である。排水口が完全に乾いて、ドレンが全くなかったようなエアコンさえもある。

一般家庭の6畳用エアコンでも糸を引くようにドレンが流れ落ちてくるのに、広いコンピューター室の大きなエアコンが一般家庭用の小型エアコンよりもはるかに少ない除湿量なのは何故であろうか。

コンピューター室は温度を下げるために過度の冷房をした結果、湿度が下がってしまっているから除湿量が少ないと思われるかもしれないが、意外に湿度が高く70%前後はあるのだ。

コンピューター室は一般的な事務室よりも冷房負荷が多いので、常時コンプレッサーは動いており、湿度が70%もあればかなりのドレンがあってもおかしくはないのだが、相対湿度だから高くなるとしても、これだけ湿度が高いのに除湿量が少ないのは考えられない。

コンピューター室でおこなわれていることを、一般室でおこなうことができれば、除湿量を減らす不快指数冷房のヒントになるはずだ。

21、コンピューター室の湿度

コンピューター室のエアコンが何故除湿しないのか、私の知っている限りのコンピューター室での冷房状況を考えてみることにする。

第一番目の特徴は必要以上のエアコン台数を運転していることだ。

コンピューター室には故障時も考えて多めのエアコンが設置されている。多めに運転していれば1台が突然に故障しても冷房に支障はないが、多めのエアコンを運転するということは冷房負荷が分散するので、エアコンがON・OFF制御であればコンプレッサーが停まる時間が増える。

コンプレッサーが停まっても送風ファンは常時動いているので、冷却器に付着している結露がドレンとして流れるよりも先に、ファンの風により蒸発して室内に戻ってしまうようだ。

インバーターによる冷房能力を制御しているエアコンの場合は、運転台数が多いほど1台あたりの冷房負荷が減る。コンプレッサーは低回転での運転となり、冷却器の温度が上がれば冷却器に付着する結露自体が少なくなり、直ぐにファンの風で蒸発して、ドレンとなる量は殆どなくなってしまう。

このようにエアコン1台あたりの冷房負荷が少ないのに、送風ファンの風量が多いことが、除湿量が少ない原因とするならば、次の2点が除湿量を減らすポイントとなる。

○     室内機1台あたりの冷房負荷が少ない。

○     送風ファンの風量が多い

 

22、マルチエアコン

マルチエアコンで冷房しているビルも多い。

室外機が1台で室内機が複数台あれば、節電と思って室内機の運転台数を少なくすれば、運転中の室内機に冷房負荷が集中して除湿量が増える。これが普通のビルであろう。

室内機の運転台数を多くすれば、冷房負荷が分散して除湿が減る。風量は自動にしている場合が多いようだが、強風にして結露の蒸発を促す。

このようにして節電だと思っていることの逆をおこなえば室内の湿度も上がるだろう。

その他にもブラインドの積極的利用や必要以上の排気を減らすなどして、冷房負荷を減らすことも除湿量を減らすことになるので、不快指数冷房には大切なポイントである。

労働契約法の一部改正について

「労働契約法の一部を改正する法律」が平成24年8月10日に公布されました。

今回の改正では、有期労働契約について、下記の3つのルールを規定しています。

Ⅰ.無期労働契約への転換

Ⅱ.「雇止め法理」の法定化

Ⅲ.不合理な労働条件の禁止

●リーフレットはこちら→

24年度建築物環境衛生セミナーのご案内

24年度建築物環境衛生セミナーのご案内

開 催 日   平成25年3月7日(木)
時    間    13:30~17:00
会    場    天神ビル 会議室 (福岡市中央区天神2丁目12番1号 天神ビル11階)

主      催     一般社団法人 日本空調システムクリーニング協会(JADCA)

後      援       公益社団法人 全国ビルメンテナンス協会(JBMA)

参加費用   1名当り 10,000円(JADCA会員及びJBMA会員)

         1名当り 12,000円(上記以外の方)

案内カリキュラム及び参加申込書 → こちら

外壁調査におけるJAIRA赤外線法セミナーのご案内

外壁調査におけるJAIRA赤外線法セミナーのご案内

開催日 平成24年11月22日(木)
時  間 13:30~16:00
会  場 福岡国際会議場502会議室

案内カリキュラム → こちら

申込み       → こちら

不明な点などは「案内カリキュラム」記載の連絡先へ直接お尋ねください。

公正取引委員会の講演会の御案内

公正取引委員会の委員による講演会が福岡市で開催されます。最近の独占禁止法の運用状況や競争政策などを知る絶好の機会ですので御案内いたします。

1.日時    平成24年11月22日(木)13:30~15:00

2.場所    福岡県自治会館 2階 大会議室 (福岡市博多区千代4-1-17)

3.テーマ   「公正取引委員会の果たすべき役割 -公正で活力のある経済社会に向けて- 」

4.講師    公正取引委員会  委員 小田切 宏之

5.定員    150名(先着申込順)

6.参加費   無料

●講演会の案内及び申込書はこちら→

平成24年度「後期研修セミナー」(九州ビルヂング協会)開催のご案内

九州ビルヂング協会・(社)福岡ビルヂング協会の主催による平成24年度の後期研修セミナーの開催

1.日時    平成24年11月16日(金) 13:30~17:00

2.会場    電気ビル共創館 3階『大会議室 A』

         福岡市中央区渡辺通2-1-82

3.テーマ   第1部  オフィス市場の現状と展望

         第2部  LCC中長期修繕・更新計画の策定運用とコスト削減

         第3部  国の新エネルギー政策

4.定員    160名(先着順)

5.受講料   3,000円

 

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●受講申込書はこちら→

      

福岡市環境局温暖化対策課主催による省エネ支援説明会の御案内

福岡市環境局温暖化対策課主催による省エネ支援説明会が下記のとおり開催されます。  いずれも参加は無料ですが、資料の関係で事前に申込みが必要です。

①.平成24年度第2回福岡市省エネルギー講習会の開催

   日時:平成24年11月20日(火)14:00~16:00

    場所:福岡市早良市民センター 4階ホール (福岡市早良区百道2丁目2-1) 

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②.事業所省エネ技術導入サポート事業説明会の開催

   日時:平成24年11月26日(月)13:30~15:00

   場所:福岡市本庁舎 13階 1304会議室 (福岡市中央区天神1丁目8-1)

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③.事業所省エネアドバイザー派遣支援事業説明会の開催

     日時:平成24年11月26日(月)15:30~17:00

    場所:福岡市本庁舎 13階 1304会議室 (福岡市中央区天神1丁目8-1)

●説明会の案内及び申込書はこちら→