投稿者「福岡ビルメンテナンス協会」のアーカイブ

改正育児・介護休業法等説明会の開催について

仕事と家庭の両立支援のため、育児・介護休業法が改正され、平成22年6月から施行されておりますが、労働者数100人以下の事業主においては適用が猶予されていた、育児のための短時間勤務制度及び所定外労働の制限、介護休暇の制度が、本年7月1日から全面適用となります。今般、施行前の最後の説明会が開催されます。

1.日時  ①平成24年6月21日(木)13:30~15:30

       ②平成24年6月22日(金)13:30~15:30

2.場所  福岡合同庁舎 本館5階 共用中会議室AB (福岡市博多区博多駅東2-11-1)

3.内容  ①改正育児・介護休業法のポイントについて

       ②育児・介護休業規定の整備方法について

       ③一般事業主行動計画について

       ④中小企業両立支援助成金について

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2012年・節電・省エネ・省コストセミナー

2012年・節電・省エネ・省コストセミナー

開催日:平成24年4月26日(木)  13:30~17:00

会場:福岡朝日ビル 地下会議室 (福岡市博多区博多駅前2-1-1  TEL.092-431-1260)

定員:80名

受講料:2,000円(消費税・テキスト代含む)

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ビルの省エネ指南書(20)

空調機のチューニングポイント〔其の2〕

加湿(1)

1、加湿と省エネ

暖房時の加湿は水の気化熱が温度を下げる要因となって暖房負荷になるため、加湿をしない方が省エネになると思われている方も多いだろう。しかし省エネのためだからといって、加湿をおこなわなければビル内の湿度は40%を維持できなくなる。たとえ省エネのためであっても空気環境を適正に維持できないようなことがあってはならないので、ビルメンテナンスに携わる者としては、加湿をおこないながらも暖房負荷の削減に努め、空気環境も基準値を保てるように努力する必要がある。

外気条件が同じで室内湿度を一定に維持するならば水の蒸発量は同じである。水の蒸発量が同じならば気化熱量も同じになる。気化熱量が同じならば暖房負荷も同じである。よって湿度設定を低くする以外に暖房負荷を減らすことはできないと思っているかもしれないが、この考え方には間違いがある。ここがポイントなのだ。

2、 加湿方式

ビルの加湿方式としては主に次のような方式が用いられている。

写真-1 スプレー式

スプレー式は写真-1のように加圧ポンプを使って圧力を上げ、ノズルより水を噴霧して蒸発させる方式である。この方式はノズルが詰まることであるので、定期的な分解整備が必要となる。チューニング次第では最も大きな省エネと節水が期待できる方式である。

写真-2 滴下式(浸透膜式)

滴下式(浸透膜式)は写真-2のような浸透膜の上部より水を滴下させながら、浸透膜を通過する空気により蒸発させる方式である。スプレー式に次いで省エネ効果が期待できる方式であり、チューニングも簡単だ。

写真-3 蒸気式

写真-3の右下にあるのが蒸気加湿用のスチーム配管である。蒸気式の加湿はボイラー等の熱源があるビルに限られるため、ホテルや病院で主に採用されている。

空調機内で水を気化させるわけではないので、蒸気加湿は加熱となる。加湿が過熱の原因となるので、温水を使用した暖房では循環温水の温度と流量を極力抑えた暖房を行いたい。湿度設定が高過ぎると蒸気加湿だけで室温が上がり、冬なのに外気冷房しなければならなくなる場合もあるので注意が必要だ。

福岡市環境局温暖化対策課主催の省エネ支援説明会の開催について

福岡市環境局温暖化対策課の主催により、以下の省エネ支援説明会が開催されます。

1.事業者向けの省エネ講習会

  日時  平成24年6月12日(火)  14:00~16:00(開場 13:30)

  場所  福岡市早良市民センター (福岡市早良区百道2丁目2の1)

  参加費  無料

  定員   500名

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2.事業所省エネ技術導入サポート事業(ソフトESCO事業)説明会

   日時  平成24年6月19日(火)  13:30~15:00

  場所  福岡市立婦人会館〔あいれふ〕 (福岡市中央区舞鶴2丁目5の1)

  参加費  無料

  定員   200名

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3.福岡市事業所省エネアドバイザー派遣支援事業

  日時  平成24年6月19日(火)  15:30~17:00

  場所  福岡市立婦人会館〔あいれふ〕 (福岡市中央区舞鶴2丁目5の1)

  参加費  無料

  定員   200名

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ビルの省エネ指南書(19)

空調機のチューニングポイント〔其の1〕

ウォーミングアップ

1、 ウォーミングアップの意味

ウォーミングアップは空調機運転開始時にOA・EAのモーターダンパーが開くのを遅らせて外気負荷を減らすものだ。暖房時ではスプレー式や滴下式の加湿も同様に遅らせて、空調の立ち上がりを早くすることができる。

このようなウォーミングアップを総合図書館では全くおこなっていない。

排気ファンがある以上は、ビルは負圧になるものだ。ウォーミングアップをおこなって空調機から外気を入れないようにしても、負圧のビルは必ず外気が侵入するので、ウォーミングアップをしても意味がない。外気負荷を減らしているつもりが、外気が侵入して、実際は外気負荷が全く減っていないということもあり得るのだ。空調機からのOAも侵入外気も同じ外気である。どうせ入って来る外気ならば、負圧にならない程度に空調機経由で入れた方が、フィルターを通って来るだけましである。

2、 必要な季節

一般的にウォーミングアップが必要なのは夏季よりも冬季である。夏季ならば空調運転開始と同時に外気を入れても、早朝の外気温度はビル内温度よりも低い場合もあり、ウォーミングアップをしないほうが省エネ的にも換気的にもよい場合がある。しかし冬季の早朝外気温度は低いため、ウォーミングアップをおこなわなければ、冷たい外気が入って来て、循環温水温度が上がるまでの間は外気冷房運転状態になってしまう。つまり冬季はウォーミングアップをおこなうほうがよいのだが、外気を入れない代わりに外気が侵入するようではウォーミングアップにならないことは前述した。

3、 総合図書館のウォーミングアップ

総合図書館では全く違った意味でのウォーミングアップをおこなっている。

空調機二方弁のバイパスを少し開けて、空調機を停止させたまま二次ポンプだけを動かし、温水だけを循環させているのだ。

空調機を運転しながらでは中々上がらない温水温度も、空調機が停止していれば水温が直ぐに上昇する。水温が上がるまでの間ウォーミングアップ運転するのではなく、最初から水温が上がっているから、従来のウォーミングアップは必要ない。空調機を運転せずに温水だけを循環させることで、配管内の水温を上げると同時に空調機内を暖めることがウォーミングアップとなっているのだ。このようにしておけば空調機運転開始と同時に温風が出るため、従来のように空調機を運転しながらのウォーミングアップの時間は空調機を停止させて、少しでも運転開始時間を遅らせることができる。

このウォーミングアップをおこなってからは空調機電力と熱の削減になり、冬に外気冷房することもなくなった。

4、ウォーミングアップ時間

地域熱供給ならば24時間熱が供給されているので、二次ポンプを運転しておけばよい。

ボイラーや吸収式冷温水機などの熱源があるビルならば、熱源と循環ポンプだけを運転して、どのくらいの時間で水温が上がるのかを見てから、熱源の起動時間を逆算で決めればよい。

全ての空調機を暖めるのに要する時間は、往還配管の還水温度が往水温度と変らない温度になるまでが目安で、これでウォーミングアップ完了である。この状態になってから空調機を運転すれば即暖房開始である。

5、ウォーミングアップの目的と注意点

このウォーミングアップの目的は熱源と空調機の運転開始を少しでも遅くすることにある。これを冷房時に行えば空調機運転と同時に冷房開始となるので、暖房時と同様に空調運転を遅らせることができる。しかしバイパス弁を開けすぎると無駄な冷暖房となることがあるので開度調整には十分な注意が必要だ。

冬季のウォーミングアップは必要であるが、一般的なウォーミングアップを行うよりも、ウォーミングアップ時間そのものを無くすためのウォーミングアップをおこなったほうが省エネになることをぜひ試していただきたい。

ビルの省エネ指南書(18)

窓のチューニングポイント〔其の2〕

ブラインドとカーテン

コンピューター室のように室内温度が低い部屋でブラインドとカーテンを併用した場合の保温効果を前号と同様にして調べてみた。

カーテンはブラインドのように隙間がないために保温効果はあるが、カーテンだけでは色的に日射を吸収する難点もある。そこでブラインドの反射効果とカーテンの保温効果を併用することで相乗効果が期待できるはずだ。

1、ブラインドとカーテンの保温効果
 
写真-1 窓ガラス

 調査したビルのコンピューター室は東側に窓があるが、写真-1のように向かい側直ぐ近くにビルがあるため日射が入る時間は僅かな間だけである。温度測定は平成23年8月9日午後4時頃におこなったので外気温度は高いが、日射の影響は全くない。

2、ブラインドを下ろして完全に閉める
 
写真-2 ブラインド

 写真-2のようにブラインドを下ろしてスラットを完全に閉めた。ブラインドだけでも保温効果があることは前号で実証済みだが、コンピューター室のように室温が低いと、それだけ屋外との温度差が大きくなるので、熱の侵入量も多くなるはずだ。そこで写真-3のようにブラインドの手前に遮光カーテンを床面までの長さで新たに取り付けて、ブラインドとカーテンによる二重の保温効果がどれだけあるかを調べてみた。光を通さない遮光カーテンのほうが通常のカーテンよりも保温効果が高いはずであり、床面までの長さにすることでカーテン下部での隙間もなくなる。

3、ブラインドの手前にカーテンを取付ける
 
写真-3 遮光カーテン

 コンピューター室の温度が22.2℃で、カーテンとブラインドの間の温度が27.7℃で、ブラインドと窓ガラスの間の温度が30.2℃だった。カーテンを挟んでの温度差が大きいのが分かる。

外気温度が33.2℃前後であったので、室内との温度差は11℃である。窓ガラス1枚を挟んでの11℃差と、窓ガラス+ブラインドを挟んでの11℃差と、窓ガラス+ブラインド+遮光カーテンを挟んでの11℃差では当然に保温効果が違うので、屋外からの熱の侵入量も違ってくるはずである。

コンピューター室のように室内温度が低い部屋はブラインドと遮光カーテンを併用した二重の空気層による保温対策を推奨する。

保温の必要がない冬季は、カーテンとブラインドを開けて、窓ガラスで熱交換させるようにしたい。部屋毎・季節毎に設定を変えるのは当然だ。

都市ビル環境の日 第4回子ども絵画コンクール

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
優秀賞
「未来のスーパーリサイクル公園」
 
優秀賞
 
優秀賞
 
 
 
優秀賞
 
優秀賞
 
優秀賞
 
 
 
優秀賞
 
 
優秀賞
 
 
 
 
 
 
 
 
   

ビルの省エネ指南書(17)

ビルの省エネ指南書(17)

  窓のチューニングポイント〔其の1

窓とブラインド

  外気温度が33.2℃と高い日に温度測定を行ってみた。天候は晴れたり曇ったりで、常時日射があったわけではない。

センサーは正確性と感度を重視して熱電対センサーを使うことにした。センサー部分が細くて長いのでブラインドの隙間に入りやすく、ブラインド効果が正確に分かるだろう。

1、ブラインド室内側の温度を測定

最初はブラインドが閉まっている状態から測定を開始することにする。

 写真-1 ブラインドを閉めた室内側温度

写真-1は平成238811時台の温度である。28.9℃で少し高めの温度であるが、ブラインドが閉まっているといっても写真のような隙間が多い状態であり、ブラインドの直ぐ手前であることと、部屋の隅であるため冷気が届き難いことも影響して温度が高くなっているようだ。温度よりも温度差を調べることが目的だが、同じように測定しても測定場所や室内温度と気流、屋外条件によっては違う結果になるだろう。

2、ブラインドと窓ガラスの間で測定

先ほどの状態のままで温度センサーをブラインドの隙間から窓ガラス側に入れて、窓ガラスとブラインドの間の温度を測定する。

窓が南向きのため、センサーが直射日光の影響を受けないように、窓枠の陰になる位置にサンサーがくるようにして測定した結果、温度が32.1℃となっており、ブラインド室内側と比べると3.2℃高い温度である。

  写真-2 ブラインドを閉めた裏側で測定

前回測定した時は天候が曇りで外気温度が30.7℃であった。その時は2.7℃の差であったが、外気温度が高くなるほど窓とブラインド間の空気層の温度が高くなるので、室内側との温度差が大きくなっている。

 3、ブラインドを水平にして室内側で測定

今度はブラインドのスラット(slat)を水平にして、十分に時間をとってから測定した。スラットの間から空気が流れ、熱の移動が終わるのを待ってから温度を測定するためである。

  写真-3 ブラインド水平での室内側温度

  写真-3の表示が見難いが28.9℃である。

意外にもブラインドを閉めて測定した結果と同じであった。窓側の熱が室内側へ漏れているはずだが、漏れた熱は室内側の冷房に吸収されて温度が上がるまでにはなっていない。

4、ブラインドを水平にして窓側で測定

  次に、スラットを水平にした状態のままでブラインドと窓ガラスの間の温度を測定した。

水平になったスラットの間からセンサーを入れ、スラットを閉めて測定した時と同じく、窓枠の陰にセンサーがくるようにした。

  写真-4 ブラインドを水平にして窓側で測定

  温度が31.5℃となっておりブラインド室内側と比べると2.6℃高い温度である。スラットを閉めていた時が3.2℃高かったので0.6℃低くなっている。外の景色が完全に見える状態なのに2.6℃の差を保っていることに注目したい。スラットを閉めたほうが窓ガラス面の気流は減るのだが、スラットを水平にするだけでも、ブラインドと窓ガラス間にある空気層の気流を減らす効果があるようだ。これならば外の景色も見えるので開放感があり、明かりが入ってくるため窓側の照明を減らすことも可能だ。

スラットが水平でも窓ガラスとの間に気流がなければ空気層の温度を保ち保温効果があるが、扇風機の風やファンコイルの給気を窓側に向けると水平のスラットでは風を遮ることができず、室内側の空気が窓ガラス側に一気に流れ込み、空気層に気流を作ると保温効果がなくなるので注意が必要である。

5、ブラインドを完全に上げて窓側で測定

ブラインドを完全に上げて、先ほどと同じセンサーの位置にして温度を測定した。

写真-5のように温度が28.8℃である。ブラインドを完全に閉めた時や水平に使用した時の室内側の温度よりも0.1℃低くなっている。

  写真-5 ブラインドを上げて窓側で測定

  ブラインドと窓の間にあった空気層は瞬時に室内空気に吸収されてしまったのだ。ブラインドは日射防止に役立つだけではなく、窓ガラスとの間の気流を抑制することで空気層を作り、空気の移動を遮って保温する効果があることが分かる。

冷暖房時は日射の有無に関係なく、常にブラインドを下げてスラットを水平使用し、日射のある時や終業時には閉めるようにするのが省エネになるようだ。

ブラインドの上げ下げは大変だがスラットの角度調整だけならば簡単である。スラットの水平使用ならばブラインドを上げた場合と明るさも殆ど変らず、見た目も気にならないために、室内環境を変えない簡単な省エネ対策として非常に有効である。

 6、ブラインドを完全に上げて窓の外を測定

最後に窓を少し開けた隙間からセンサーを外に出して測定した。この屋外温度33.2℃の熱の侵入をブラインドで防ぐことができるのだ。

  写真-6 窓の隙間から屋外を測定

ビルの省エネ指南書(16)

ビルの省エネ指南書(16)

ファンコイルのチューニングポイント〔其の2〕

1、ブラインドの効果

ブラインドの効果がどのくらいあるのかを確かめるために、温度を測ってみることにした。

天候は曇りで日射はなし。

測定する窓ガラス面の直ぐ外側の外気温度が30.7℃。

ブラインドを完全に下して閉めた状態で、窓ガラスとブラインドの間が29.9℃。

窓ガラスを挟んで外気温度との差は僅か0.8℃しかなく、外気温度が窓ガラスを通過して入って来ていることが分かる。

ブラインド直ぐ手前の室内温度は27.2℃。

ブラインドを挟んでその差は2.7℃。

閉めたといっても、スラットの間がかなり隙間のある状態でもこれだけの温度差がある。

ブラインド自体の温度を放射温度計で測ると28.8℃で窓側から測っても、室内側から測っても同じであった。スラットは薄い金属なので温度差が出ないのだろう。ブラインドの窓側と室内側の空気温度と比較すると僅かだが窓側に近い温度である。

屋外には気流があり、室内にも気流があるが、窓ガラスとブラインドで挟まれた間には殆ど気流がないために、この空気の層が両者の間で熱を伝えない役目を果たしているようだ。ブラインドは日射を反射するだけではなく保温効果もあるのだ。日射が無くてもブラインドは下しておいたほうが冷房の省エネになるだろう。

2、ファンコイルの給気方向

もしブラインドが無ければどうなるだろうか。屋外にも室内にも気流があるのだから窓ガラス面で熱交換するであろうことは想像できる。特に室内側の気流が大きければ大きいほど熱交換量も増えるだろう。

このような状態の窓にファンコイルの給気を向けると、給気温度が低いために熱交換量がさらに増えるはずだ。

ブラインドは下げるほうがよいが、スラット間に隙間があるため、下げるだけでは不十分であり、風を当てないように注意する必要がある。

窓ガラスは空気を通さないが、ブラインドは隙間から空気を通すからである。

このブラインドに扇風機の風を当てると、窓ガラスとブラインドの間に気流が生じて、窓ガラス手前の空気温度が下がり、その空気が窓ガラスとの間で熱交換することになる。

ファンコイルの給気をブラインドに当てると、室温よりもさらに低い温度の空気が流れて、窓ガラス面で熱交換することになってしまう。

ファンコイルに流れる冷水温度が7℃だと給気温度は10℃以下であろう。給気温度が低ければ低いほど窓ガラスとの温度差が大きくなるため熱交換量も多くなる。このことからも冷水温度をできるだけ上げたほうが、ファンコイルからの給気温度が上がるので、熱交換量が少なくなるだろう。勿論、ファンコイルからの気流を窓に向けないことが一番である。

3、窓ガラスは熱交換器

窓ガラスの屋外側を一次側、室内側を二次側とすると、屋外である一次側の温度も気流も変えることはできない。しかし、窓ガラスが熱交換器ならば、二次側に気流がなければ熱交換しないはずだ。扇風機の風やファンコイルの給気を窓に向けるということは、二次側に気流を作ることになり、外気と熱交換してしまうのだ。

特に日射の当たっている窓の室内側に気流があると最悪である。扇風機の風を当てると暖房をしているのと同じで、室温が上昇するだろう。室内温度の空気を温度の高い窓ガラスに当てるのだから温度が上がって当然である。

ファンコイルからの気流ならば扇風機よりも温度が低いため熱交換量が増えて、全く冷房効果が期待できなくなるだろう。

触らぬ神に祟りなしというが、窓ガラスの温度は自然の外気条件次第である。自然に逆らっても意味がないことなので、窓ガラスには触らないようにすればよい。そのためにもブラインドの有効利用を心がけたい。